「ダイエットのスイッチ」を入れる科学的な方法とは?

01 August 2018

「ダイエットのスイッチ」を入れる科学的な方法とは?

ダイエットのこととなると、それぞれの女性が歩む道は複雑かつ個人的。でも、全ての女性に必ず訪れるのがひらめきの瞬間。

 

科学の分野においては、この “そうか、分かったぞ!”という瞬間が長きにわたって研究されてきたけれど、今日の研究者たちは、それを極めて重要なダイエットの触媒と考えている。米国オレゴン大学心理学助教授のエリオット・バークマン博士の話では、「ある行動の変化が自分の人生の目的とマッチする、ということに気付く」 と、それが人々を行動へと駆り立てるという。

ひらめきを感じる確率は、宝くじに当たる確率と同じくらい低いの? うれしいことに、答えはノー。何かがひらめく瞬間に、脳では何が起きているのか。それを理解すれば、実際にひらめきのお膳立てをすることができる。

 

これは一体どういうこと? まず、自分の思考の中をのぞいてみよう。神経科学教授のマイケル・シャドレン博士いわく、ひらめきはどこからともなく突然やってくる気がするけれど、実際にはあなたの知らぬ間に脳がひらめきの瞬間を“煮立てて”いる。

 

「十分な情報が集まったから、そろそろあなたがひらめくだろうと判断するまで」 コトコトと。そして、ひらめきの約1秒前、脳が実質上の “まばたき” をして視覚的に気が散るものを減らす。すると、「あなたが心の中でひそかに集中し始める」 と説明するのは、心理学教授で『The Eureka Factor』の共著者であるジョン・コーニオス博士。

 

そして突然のひらめきが起こると、脳の側頭葉が慌ただしく動いて以前は意識的に無関係としていたアイデアの数々をつなげていき、それが意識としてポコポコと湧き上がってくる。例えば、ベビーカーを見て子供をもつことを考えると、ダイエットした方が妊娠しやすいだろういう考えにつながり、その大きな目標が達成できるように今すぐダイエットを始めたくなる。


ひらめきの方程式

ひらめきの方程式

コーニオス博士によれば、ダイエットのきっかけとなるひらめきの瞬間には二種類ある。一つ目は、例えば電車に乗り遅れまいと走ったら想像以上に息が切れたなど、自分の健康状態が思った以上に悪いと認識したとき。二つ目は、毎晩冷蔵庫を漁ってしまう理由がやっと分かったなど、頭を悩ませている問題に対する解決策が明らかになったとき。このような状況では、たいてい人は嫌な思いをするのを避けようとするものだけれど、ひらめきの瞬間が訪れると、長期的な健康を手に入れるには多少の痛みが伴うことを自覚する。

 

さあ、ひらめく準備はできた? エキスパートの助けを借りて、ここにシンプルな方程式を用意してみた。“あなたの理由+機嫌の良さ+充分な睡眠-注意の散漫=ひらめき!”

 

あなたの理由

医者に「ダイエットしなさい」と言われることはあるけれど、そうしたいという強い願望が自分の中になければ体重計の数字は減らない。だから、なぜダイエットが大切なのかを自分の心に問うことが大切。子供たちと遊べるくらい健康になるため? 実はアスリートな自分を再び呼び起こすため? 理由が多ければ多いほど、具体的であればあるほどモチベーションを長く維持できる。例えば 「自分の体をコントロールできるようになりたい」など“自分の理由”を特定したら、ポストイットに書き留めて、目につくところに貼っておく。こうしておけば、自分のゴールを再確認しやすい。


機嫌の良さ

機嫌の良さ

コーニオス博士いわく、意気消沈していると、一日が台無しになるだけでなく、ひらめきの瞬間が訪れる確率まで下がってしまう。人は落ち込んでいるとき、特に不安を感じているとより分析的な思考になる傾向があり、これが創造力の低下を招く。でも、前向きな姿勢は思考の幅を広げるので、ありえそうにない話や望みの薄い考えも受け入れられるようになる。待ち遠しい予定を組んで、全体的なムードを高めよう。ブルーノ・マーズの曲に合わせて踊るのもいい。自分に効果があるものなら何でもOK。

 

十分な睡眠

毎晩7~9時間の十分な睡眠は空腹ホルモンの調節に役立つので、ダイエットに不可欠。また、しっかり寝ると記憶固定と呼ばれるプロセスが促進されて、ひらめきの瞬間がもたらされることもある。「睡眠中、日中に取り込んだ知識が整理整頓・再構築されると、今まで見えなかった情報の詳細や、細々とした情報同士の関係性が明らかになる」 とコーニオス博士は説明する。このような新たな見識が脳の表面に浮かび上がり、あなたの目を覚ましたり、午前中にあなたが気付くのを待っていたりする。突然ひらめいた内容を忘れてしまわないよう、ベッド脇にはノートとペンと置いて眠ろう。


注意の散漫

注意の散漫

最も素晴らしいアイデアはシャワーを浴びているときに浮かぶと言う人がいるけれど、彼らはいいところに気付いている。「流水はホワイトノイズを発生させるので、あまり見聞きができなくなり、感覚が制限された状態が生まれる」 とコーニオス博士。「この静かな瞬間が、ひらめきをそっと意識上に押し上げてくれる」。シャワーがダメなら、人や明るい光、騒音、携帯電話といった刺激物を取り除いた状態で行うアクティビティーがきっかけになるかもしれない。

 

ひらめき!

いざひらめくと、モチベーションが一気に高まる。コーニオス博士いわく、「ひらめきの瞬間は、たった今思い付いたことを行動に移そう、というある種のスリルと責任を感じさせてくれる」 そう。もっとヘルシーな自分に、もうすぐ出会えそうな予感。

 

※この記事は、オーストラリア版ダウンロードから翻訳されました。

Text: Karen Asp Translation: Ai Igamoto Photo:Getty Images