話題騒然、「毒出しうがい」。歯科医が考案した「うがい」でクリーンな口を簡単キープ!!

08 January 2019

話題騒然、「毒出しうがい」。歯科医が考案した「うがい」でクリーンな口を簡単キープ!!

「オーラルケア」や「プラークコントロール」などの言葉をメディアで見かけるようになり、日本人のデンタルケアの意識改革が進んできているようにも見える。しかし、歯科医によると日本人は9割もの人々が間違った歯磨きをして、口の中は危機的な状況にあるという。そこで燦然と登場したのが「毒出しうがい」。水で勢いよくうがいをすることで、口の中のばい菌が悪さをする前にオフしてしまおう、というもの。この話題の毒出しうがいの実力に、大接近!

今、注目されている口腔ケアがある。それが「毒出しうがい」だ。発案者は、歯科医の照山裕子先生。著書『歯科医が考案 毒出しうがい』は発売後、たちまち13万部のヒットを記録。それだけではない。この毒出しうがいが歯科医や医療関係者から注目され、毒出しうがいを勧める輪が広がっているという。

そもそも、口中のばい菌がトラブルを起こすのは虫歯や歯周病といった歯の病気、口臭だけではないと照山先生は指摘する。

「体全体にも悪さをすることが分かってきました。動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎、敗血症、皮膚病、腎炎、リウマチ性関節炎、アルツハイマー型認知症などの他、早産や低体重児出産の原因にもなるといわれています。

口の中にいる細菌は300種類以上あるといわれ、数にすると1,000億~6,000億。1日3回歯磨きをする、寝る前に洗口液でうがいをする……そうした口の中をきれいにする習慣がない人の場合は、約1兆個もの細菌が生息しているといいます」

このばい菌は、外からやってくるもの。「私たちが食べ物を食べたり、飲んだり、息をしたり、話をするときに口を開くと、その度に外から新しいばい菌がどんどん入ってきます。

それでも簡単に病気にならないのは、唾液の自浄作用によってばい菌が洗い流され、健康維持のための働いている菌とのバランスが保たれているからです。このバランスが保たれている限り、ばい菌が体に悪さをすることはありません。逆に、ばい菌が増えてバランスが崩れは始めると虫歯になり、歯周病を発症し、口臭がひどくなります。やがては体のあちこちに症状が現れることもあります

厄介なのはばい菌がすみ着きやすい場所は、歯磨きでもケアしづらいところ。「歯と歯の間、歯と歯茎の境目、歯と歯が重なったところ、抜けた歯の周りなど、丁寧に歯を磨いても食べかすや汚れがとりづらいところです」と照山先生。


食後8時間でばい菌が悪さを始める。けれど日本人の9割が歯磨き下手!

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「歯の表面や歯の周りに白くてやわらかい塊を発見したことはありませんか? それが体に悪さをするばい菌の塊、プラーク(歯垢)です。目で確認できないプラークもあり、歯や歯の周りにたくさん付着しています。このプラーク1ミリグラムに、約10億個の細菌がいるといわれています。

だけど、すぐにばい菌がプラークになるわけでない、と照山先生。「食事をしてから8時間くらいが経過してからです。まずは、歯や歯の周りに残った食べかすを目当てに、ばい菌たちが集まってきます。そこから16時間後、食事をしてから24時間が経過すると、目に見えるくらいの塊になり、食べかすをエサにばい菌たちはさらに増殖します。つまり、エサとなる食べかすを取り除いておけば、プラークになることはないのです」

ここで問題になるが、日本人の歯磨きスキルの低さ。「歯磨きでプラークを完全に除去でいる人は少ないということです。多くの患者さんの指導をしてきましたが、100人指導しても、完璧に出来ていたのは2、3人くらいです」

さらに問題なのは、プラークが歯石になってしまうこと。

「プラークは2~3日経過すると、唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラル成分と結合して石になります。これが歯石です。歯石は歯科医の専用の器具を使わなければ除去できません。歯科医にお願いするということは、当然ながら費用がかかります。

さらに歯石があると、ばい菌や食べかすがすみ着きやすくなります。歯石の表面が凸凹しているので、ばい菌や食べかすが入り込みやすくなるからなのです」

解決策は実にシンプル、と照山先生は語る。「プラークになる前に、歯についているばい菌や食べかすを洗い流してしまえばいいのです。口の中にすみついているばい菌も、エサがなければプラークをつくれません」


毒出しうがいの「基本手順」

30ミリリットル程度の水を口に含み、口を閉じる

POINT
●水の量や30ミリリットルくらいが適量。頬が膨らむほど水を含むと、口が動かせなくなる。逆に少なすぎると洗浄効果が小さくなる。口の中で回してみて、全体に水が回るようならOK。何度か試して自分の適量を覚えよう。

口を閉じたまま、口に含んだ水を上の歯に向けて、クチュクチュと出来るだけ大きな音をたてながら、強く、速くぶつける。10回ぶつけたら、水を吐き出す。

POINT
●姿勢がいいと水圧がよくかかりやすくなる。上下を向きすぎないように注意して、出来るだけ正面を向いてうがいをする。
●口はしっかりと閉じたまま、水は舌の上にのせるイメージで。鼻の下が膨らむくらい、強くぶつける。 

②と同じように口に水を含み、その水を下の歯に向けて、強く、速くぶつける。10回ぶつけたら、水を吐き出す。

POINT
●出来るだけ高速で、力強く水を動かす。
●唇の下が膨らむくらい、強くぶつける。 

水を口に含み、その水を右の歯に向けて、強く、速くぶつける。10回ぶつけたら、水を吐き出す。

POINT
●右の奥歯を目がけて水をぶつける。
●右の頬が膨らむくらい、強くぶつける。 

水を口に含み、その水を左の歯に向けて、強く、速くぶつける。10回ぶつけたら、水を吐き出す。

POINT
●左の奥歯を目がけて水をぶつける。
●左の頬が膨らむくらい、強くぶつける。

「毒出しうがいには水が最適です。常温がベストですが、ぬるま湯でもよいでしょう。口が疲れるかもしれませんが、それは効いている証拠です」

毒出しうがいのメリットはそれだけではない。

「毒出しうがいが習慣化すると、口周りの筋肉が鍛えられます。しっかりと口を閉じる力がつくことで万病の元と言われる口呼吸の防止に繋がりますし、ほうれい線が薄くなることで顔立ちがシャープで若々しい印象に。

また、うがいを強く速く行うために口を動かすことは加齢と共に衰える舌のトレーニングにもなります。“飲み込み力”の低下によって生じる誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の予防にも欠かせません」

  

うがいというシンプルにして的を射たケアで、クリーンな口の中をキープしてみて!

 

■お話を伺ったのは……
照山裕子(てるやま・ゆうこ)先生
歯学医師。高輪オーラルケア院長。厚生労働省歯科医師臨床研修指導医。日本大学歯学部卒業、同大学院歯学研究科で博士号を取得。世界でも専門家が少ない「顎顔面補綴」を専攻し、 日本大学付属歯科病院、東京医科歯科大学歯学部附属病院を経て現職に。臨床経験から予防医学の重要性を説く。クリニックでの診療の傍ら、テレビやラジオ、雑誌などメディアにも多数出演している。

Photo:Getty Images