風邪を引きやすい人、必読! 「免疫力を上げる、腸内環境の整え方」って?

18 October 2018

風邪を引きやすい人、必読! 「免疫力を上げる、腸内環境の整え方」って?

朝晩の冷え込みが段々増してきて、本格的な秋の訪れを感じるように。周りに咳込む人、具合が悪そうな人、熱っぽい人、増えていない? 空が澄むのはうれしいけれど、空気が乾いて寒くなると途端に感染症などのリスクも増えるシーズンに。体調を崩しやすい季節でも生き生きと毎日を過ごすために鍵を握るのが、「免疫」。免疫の専門家のドクターが語る、免疫と密接な腸内環境の話。風邪などを引きやすい人におすすめの、“免疫力を上げる方法”とは? 

竹田和由先生

順天堂大学大学院医学研究科准教授 竹田和由先生

東北大学大学院歯学研究科博士課程修了。アメリカ留学後、新潟大学医学部医動物学講座助手などを経て、順天堂大学医学部免疫学講座講師などを経て現職。専門は免疫学(NK細胞、腫瘍免疫)。

腸内環境と免疫力が関係することは、前回、順天堂大学大学院医学研究科准教授の竹田和由先生に解説していただいた。

「腸内には、“M細胞”と呼ばれる特殊な細胞が存在しています。この細胞は、乳酸菌などの腸内細菌が持つ成分や代謝物を腸壁に取り込む働きを持っています。

顕微鏡などで見ると、乳酸菌などの腸内細菌が腸壁に刺さっているのが分かります。そこから腸壁内のリンパ管に潜んでいる免疫細胞に指令を送っているのです。リンパ管にいた免疫細胞のマクロファージが指令を受けて活性化され、続いてナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性化が起こるのです」


「免疫力を上げる」ためには、何をどう食べればいいの?

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乳酸菌が免疫力にいいと聞くと「風邪を引きたくない!」と思うあまり、とにかくたくさん食べればいいと考えがち。でも、極端な方法がいいとは限らないと竹田先生は言う。

「確かに乳酸菌はいい働きを促しますが、短期間にたくさん食べればいいというわけではありません。免疫細胞は腸壁に存在しているので、腸内環境全体を良くすることも大切です。

そう考えると乳酸菌だけではなく、食物繊維やきのこ、チーズや納豆、漬物などの発酵食品などをバラエティー豊かに取り入れてみることも必要です。乳酸菌の代表はヨーグルトですが、ドリンクでもカップタイプでもいいので、毎日欠かさず摂るようにするといいでしょう。

1回ずつの量を多くするよりも毎日必ず摂るという食べ方のほうが、腸にもやさしい食べ方です。つまり日頃の努力が腸内環境を改善し、免疫機能を上げ、結果、病気になりにくい身体を作ることができるのです」


ジムやランの後は、冷えたビールよりも「発酵食品」を

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「定期的に運動をしているのに」「マラソンに出るような体力があるのに」……「でも風邪をすぐに引いてしまう」。そんな人、周りにいないだろうか?

「実は、アスリートで体調を崩す人が少なくありません。これは、運動による免疫低下が起きているからです。運動は免疫活性に強く作用しますが、ハードな運動は要注意です。

運動中は免疫活性が活発に起こるのですが、運動後には即、低下しマイナスの状態になり、この状態は運動時間2倍程続きます。ジムでハードな運動をしている人、マラソンやトライアスロンなどハードな運動をしている人は、運動後にメンテナンスをして休息と取り、さらに食事で腸内環境を整えることが大事ですね。

また風邪をよく引くという人は運動がハードすぎる可能性もあるので、プログラムの見直しをしたほうがいいかもしれませんね」と竹田先生。

 

 

体調を崩しやすい季節、免疫について正しく知り、対策を早目に立てて。この秋冬は、不調知らずで過ごすことを目指してみよう!

Photo:Getty Images Text:Manabi Ito