むしろ炭水化物OK! 話題沸騰の「超炭水化物ダイエット」が今、注目されるヘルシーな理由

24 September 2018

むしろ炭水化物OK! 話題沸騰の「超炭水化物ダイエット」が今、注目されるヘルシーな理由

最近、欧米でも日本でも炭水化物が敵扱いされている。ケトン体ダイエット、パレオダイエット、ホール30ダイエット……人気のダイエットでは、特に炭水化物を減らす傾向にある。日本でも糖質オフダイエットが話題によくのぼる。これらは、炭水化物が好きな人にしたら苦しいダイエット方法かもしれない。そんなさなか、アメリカのダイエット番組で注目されたトレーナー、ボブ・ハーパーが考案したのは、現在のダイエットトレンドとは真逆、炭水化物を食べていい「超炭水化物ダイエット」。一見、時流に逆らったようにも思えるこのダイエット法、実はボブが体を壊したからこそ考案したもの。超炭水化物ダイエット、その内実に迫る!

炭水化物をむしろ食べていい、「超炭水化物ダイエット」なんて言葉を聞いた日には大興奮する? でも、「ケトン体ダイエットと正反対なので、さすがに怪しいのでは?」と思ってしまう人もいるだろう。

ところが、アメリカのダイエット番組で活躍したトレーナーのボブ・ハーパーは 「超炭水化物ダイエット」を推奨しており、その効果を記した本『The Super Carb Diet: Shed Pounds, Build Strength, Eat Real Food』まで出版している。この方法、おいしい炭水化物を諦めなくても、本当に体重が減るもの?


無制限に食べるわけではい! プロが病から復活するために考案した「超炭水化物ダイエット」とは?

四六時中炭水化物を食べるのが超炭水化物ダイエットではない。むしろ、このダイエットでは炭水化物、脂質、タンパク質という3つの主要栄養素をバランスよく適度に摂取することに重点が置かれる。基本的には、高脂質・低炭水化物のケトン体ダイエットの逆といえる。

摂取する炭水化物の種類も大事。Eating Well誌によると、超炭水化物ダイエットでは、ボブが言うところの “スーパー炭水化物” を重点的に食べる。「スーパー炭水化物とは、食物繊維が豊富で消化に時間がかかり、体の燃料源となる炭水化物」。全粒100パーセントのパンやさつまいもなどが良い例。

このダイエット方では一日の早い時間帯、またはワークアウトの前に炭水化物を食べて高いバイタリティーを維持する、というもの。

でも、炭水化物だけ食べていればいい、というわけではない。ボブは自著の中で正確な分量を示し、タンパク質、脂質、食物繊維が豊富な食材をたっぷりバランスよく食べると同時に、栄養価の高いものだけを口に入れるようアドバイスしている。そうすれば、「体重が大幅に減り、お腹周りの脂肪が落ちるだけでなく、食事から満足感と満腹感も得られる」 と言う。

『Eating Well』誌によれば、超炭水化物ダイエットを行うボブの1日の食事内容はこんな感じ。

●朝食  無脂肪ギリシャヨーグルトに、新鮮なベリーとスプーン1杯のナッツバターを加える。
●ランチ パプリカと鶏肉たっぷりの巨大なサラダ。ドレッシングはアボカドとバルサミコ酢で作る。
●ディナー 玄米にロースト野菜と魚、または鶏肉をのせる。

ボブは2017年2月に心臓発作を経験したことをきっかけに超炭水化物ダイエットを始めた。「体重維持に役立ち、病からの回復に必要なエネルギーをくれる栄養価の高い食事プランが必要だった」 と自著の中で明かしている。

彼は、心臓発作を起こした時点でパレオダイエットをしていたことにも触れている。「ダイエット業界は時代をさかのぼり、狩猟民族の食生活を現代風にアレンジしたわけだ。けれど、動物性タンパク質中心のパレオダイエットは脂質が多すぎて心臓に良くなかった。僕には合わなくて、体のバランスが崩れてしまった」 と語る。


超炭水化物ダイエットで体重は減る? 喧々諤々、栄養士たちの意見が噴出!

カロリーをカットすれば、どんなダイエットでも体重は減る。ほとんどのダイエットと同様、超炭水化物ダイエットでも、おそらくはカロリーをカットすることになる。

では、超炭水化物ダイエットの何が魅力的かといえば、ダイエット中でも炭水化物が食べられるために続けやすいことだろう。

栄養情報サイト「Beth Warren Nutrition」の設立者で『Secrets of a Kosher Girl』の著者である公認管理栄養士のベス・ウォーレンは、「炭水化物さえ抜かなければバランスのいいダイエットが多い中で、質の高い炭水化物をありがたく取り入れるダイエットは新鮮だと思う」 と話す。

同じく公認管理栄養士で『Healing Superfoods for Anti-Aging: Stay Younger, Live Longer』著者のカレン・アンセルも、「このダイエットでは、良質な炭水化物とそうでない炭水化物が区別されているからいい」 と同意する。アンセルによると全粒100パーセントのパン、オートミール、キヌアといった食物繊維たっぷりのヘルシーな炭水化物は、おなかを早くいっぱいにするので食べる量が減ると指摘している。加工された単炭水化物では、これは期待できない。

それでも、超炭水化物ダイエットに懸念を示す栄養士はいる。ニューヨーク市のアリッサ・ラムジーは、基本的にダイエットを推奨しない管理栄養士。超炭水化物ダイエットでは制限される食べ物があり、1日のうち決まったタイミングでしか食べられないことに反対している。「どんな種類の食べ物でも、制限されると魅力的に見えて無性に食べたくなり、いざ手にすると調子に乗って食べすぎてしまうわ」。ボブの部下たちが、彼の食事内容に関して即答できなかった点も気になる。


それで結局、超炭水化物ダイエットを試してみるべき? 

体重は減らしたいけれど、炭水化物なしでは生きていけない。そんな人は試してみてもいいかもしれない。

アンセルいわく、「母なる大地が炭水化物を生み出すのは、それが人間にとって一番のエネルギー源だから。正しい種類の炭水化物を選べば食欲がもっと満たされるので、長期的に体重が減りやすくなる」

それでもダイエットの成功は、実際に続けられるかにかかっている。そう考えると文字通り、“朝飯前”とまではいかなくても超炭水化物ダイエットの方が比較的楽なのかもしれない。

「超炭水化物ダイエットでは、特定の種類の炭水化物を特定のタイミングでしか食べられない」 ことを危惧するラムジー。だけど、「一日の早い時間帯かワークアウト前にヘルシーな炭水化物で燃料補給できることを考慮すれば、ケトン体ダイエットなど、もっと制限の厳しいダイエットよりは続けやすいかもしれない」と付け加えている。

炭水化物が好きで好きで仕方ない。でも体重は減らしたいなら、超炭水化物ダイエットを試してみるのもいいかもしれない。

 

※この記事は、アメリカ版ダウンロードから翻訳されました。

Text: Korin Miller Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images