【NAKED ISSUE】体形にこだわり続けてきた人気トレーナーが、自分の体を愛せるようになった理由

20 September 2018

【NAKED ISSUE】体形にこだわり続けてきた人気トレーナーが、自分の体を愛せるようになった理由

痩せたい……ダイエットとはこの気持ちがあってこそ始まるもの。でも、痩せることばかりに執着せず、体や心の健康をいたわることがダイエットにおいて大切! そう考える女性はどれほどいるだろう。トレーナーのアレックス・シルヴァー=フェイガンが「痩せたい」と感じ始めたのは、スリムなボディがたたえられる環境に移ってから。それからは必死にスリムボディを手に入れようとした彼女が「痩せないと」という執着心から「体をケアしながらシェイプアップしよう」という思いへシフトできた理由とは?

ニュージャージー州で育つティーンエージャーとして育ったアレックスは、周りがなんでワークアウトをするのかがさっぱり理解ができなかった。友人たちほど自分の見た目を気にしていなかったからかもしれない。だって、まだまだ若いし…!な〜んて思っていたのも束の間。いつしか彼女も友人たちのように自分の見た目を気にするようになっていた。

きっかけは、ニューヨーク大学に通うためにニューヨークシティに越したとき。当時、どうしてもVIPクラブに入りたかった彼女は、列に並ばずクラブに入れてしまうモデルたちを見て、そのステータスが欲しくてたまらなくなった。ものすごく細いわけでも、運動が好きなわけでもなかったアレックスは、単純に「彼女たちのような体を目指さないといけない!」という考えに駆られてしまったと言う。

彼女は食べるのをやめて、その燃料をお酒とドラッグに置き換えた。まずは洋服のサイズを0に落とすところから始めよう、と思って体重は40キロまで落とした。低い自己価値観から極度に自分の体にこだわるようになる「身体醜形障害」だなんて意識はなく、摂食障害だとも思わなかった。

ところが、とうとう家族が心配しだした。そこで、何かを変えなきゃ、と気が付いた彼女は、細さにこだわるのはやめて、今度は「よりヘルシー」だと思い込んでいたビキニコンテストに目覚め、ボディビルディングにシフト。

でも、これは別の意味でよくなかった。なぜならマインドは以前と何も変わっていなかったから。何をするにも、見た目のためだけに力を注いでいた。実際にそれが自分の体や心にどのような影響を及ぼしているかには、全く目を向けていなかった。食べ物はいちいち計りに乗せてカロリーを細かく計算し、十分な栄養をとらずに、体型を保つためだけにジムで自分を限界まで追い込んだ。

2年間空腹の状態が続いた。友達もいなかったし、特に何をするでもなく、ありったけのエネルギーをジムで使い果たすだけの毎日が過ぎていった。気持ちはかなり落ち込んでいたし、体を鍛えるどころか、日に日に痛めつけているようなものだった。それで「ウェルネスライフを送っている」と信じていた。

結果として、彼女はその生活に疲れ果ててしまった。そこでようやく競技に出るのをやめて、トレーナーを目指す方向へと転換。自分の体験をきっかけに、より健康的なエクササイズ法や、身体の機能を高めるファンクショナルな動きを学び、今ではグループフィットネス業界の一部になっている。そこで気付いたのが、体型を維持するだけではなく、自分の体にはすごいことができるんだということ。この考え方は、アレックスにとってとても新鮮だった。

ワークアウトをして、バランスよく食事をとって、体をしっかりケアしてあげられれば、体は想像以上のことを成し遂げられる。例えば10キロ走ることもできれば、100キロのウエイトを持ち上げることだってできる。懸垂だって、逆立ちだって、後屈だって、1メートル近くのボックスに飛び乗ることだってできる!

達成するまでは、こういった動きはできるかどうかなんてわからない。でも、自分の可能性を広げるためのトレーニングを行うようになってからは、見た目なんて気にしなくなった。そして彼女は、ようやく自分の体を愛せるようになった。

ゴールは人それぞれ。誰かのゴールと自分のゴールは似ているかもしれないし、全く違うかもしれない。何はともあれ、大事なのはフィットネスやエクササイズは体と心を磨きあげるべきものだということ。決して凶器にしてはいけない。

何より、以前のエクササイズの取り組み方に比べ、はるかに健康的になったのは確か。自分の体が求めていることに心を向けることも、自分の体を信じることもできるようになったと言う。ワークアウトをするときは、目を閉じてそれがどれだけ気持ちいいかを感じられるようにもなった。

人生は一度きり。だからこそあなたも自分の体には優しくしてあげて。

 

※この記事は、US版ダウンロードから翻訳されました。

Text: Alex Silver-Fagan Translation: Miku Suzuki Photo: Getty Images