生涯勉強し続けるのは、ヨガも女優も同じ。内山理名さんがヨガから学んだこと

15 October 2018

生涯勉強し続けるのは、ヨガも女優も同じ。内山理名さんがヨガから学んだこと

女優として映画やドラマで演じる仕事を続けながら、RYT200に続き、RYT500の資格も取得、ヨガの講師としても活動の幅を広げる内山理名さん。「女優業で多忙ななか、教えられるレベルにまで到達していることに驚き、刺激を受けました」「ヨガの普及に努められていると思います」と、読者からスポーツを通じて社会に貢献する女性として推薦の声が寄せられた彼女が、ヨガを通して伝えていきたいこととは?


自分が学んで得た気づきを、たくさんの人に伝えたい

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そもそも、内山さんが女優業の傍ら本格的にヨガ講師の勉強を始めたのは、ある雑誌の企画がきっかけだった。

「数年前に通っていたジムのトレーナーさんに勧められてベーシックなヨガの資格は取っていたのですが、その時は短期間で知識を詰め込んだだけで、人に教えることもなく終わっていました。でも、全米ヨガアライアンス認定インストラクター200時間(Registered Yoga Teacher200:通称RYT200)の資格を取ることになったら、学ぶ範囲がとにかく広くて、多くの先生から学べることにも驚きました」

RYT200は、200時間のクラスを修了すると取得できるヨガ講師の資格のひとつ。200時間の講義では、解剖学やアーユルヴェーダ、哲学や呼吸法などヨガのアーサナ(ポーズ)以外にも多くのことを学ぶ。そして200時間の講義を取り終えるとすぐに、内山さんは500時間の講義を受ける「RYT500」の取得を目指し始めた。

「200時間取り終わってからの方が、学びたいという気持ちが強くなりました。例えば呼吸法もそうですが、お金も時間もかけず、場所を選ばず、自分を変えることができるって、すごいですよね。自分が学んで得た気づきを、忙しい女性たちにも伝えたいと思って、レッスンを始めました」 

不定期に行なっているレッスンやイベントで多くの女性たちにヨガを教えてきた内山さん。ヨガのクラスを通じて人と人が繋がったり、レッスンを受けた方からフィードバックをもらえることに喜びを感じているという。 

「イベントにはいろんな職業の方が来てくださるのですが、参加者同士が仲良くなってくれたり、肩書きなど関係なくお話しできるのが一番うれしいですね。ヨガという言葉には“繋ぐ”という意味があります。心と体を繋ぐということでもありますし、人と人同士の心が一つになるので、来てくれた方同士が仲良くなれる。そういう場を作れることがとてもうれしいです。あとは、参加者の方に言われて嬉しかったのは、ヨガのクラスの後はよく眠れたとか、呼吸できるようになったという感想です」


女優とヨガインストラクターの共通点

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カメラの前で演技をする女優という仕事と、ヨガのインストラクター。仕事としては全く種類が違うものの、内山さんは多くの共通点を感じているそう。 

「哲学の先生に、『ヨガ講師でいるなら、一生生徒でいてください』と言われたことが、印象に残っています。一生学び続けなさいという言葉が私はすごく好きで、女優としても通じるところがあると感じます。発信したり、演技をしていくのも、学びを忘れたらきっと止まってしまうと思うんです。色々な広がり、価値観を得られるので、学ぶことはとても楽しいです」 

さらに、観る人と演じる人、教える人と教わる人、その関係性においても共通点があるという。

「ヨガでは、マットの上にいる生徒さんが主役ですという教えがあります。実は舞台でも、見ている方の方が物語を動かし、作っている。観客の判断で物語が進行していくという意味では、観客こそが主役なんです。そんなところも似ているなと思います。インストラクターが最初に圧迫感を与えてしまうと、生徒さんがやりづらくなってしまうので、こうしなきゃ、と押し付けるのではなく、自分から心が動くようなクラスを作りたいないうことを心がけています。そこは女優業から学んだことですね」

「あとは、ストーリー作りも似ています。舞台だと2時間くらいのストーリーですが、ヨガもストーリー作りがあります。呼吸から入って、どんなアーサナ(ポーズ)を取って、どう終わるか。一連の流れの中にドラマがあると、楽しんでもらえるかなと思いながら、ストーリーを考えるのが面白いんです」


忙しい女性にこそ、自分をケアしてほしい

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内山さんがヨガを教え始めてから、彼女の事務所のスタッフや後輩でもヨガを始める人が増えてきたそう。なかでも、事務所の社長にヨガを指導した時のことが忘れられないという。

「2回目のレッスンの後、社長が黙っていたんです。どうしたんですか? と尋ねたら『あまりにもよかったから』と言ってくれました。特別なことはしていないのですが、彼女はとても疲れていて、睡眠や呼吸も意識したことがなかったようです。事務所の社長という仕事は人をケアしてばかりで、自分をケアするという発想もなかったのかもしれません。そんな彼女に、自分を大事にしてくださいねと伝えたところ、とても喜んでもらえて、『ヨガ頑張って!』と言ってもらえたんです」

以来、事務所の社長には時々プライベートレッスンを続けているそう。 

「今は、30代の私の心と体で伝えていますが、40代の私の心と体では多分伝え方も違うと思いますし、50代になっても違うと思います。例えば更年期の体調を自分で実体験として理解したら、その時にしか発信できない言葉があって、体験したからこそ伝えられるのだと思います。年齢を重ねても、もし発信できる場所があったら、常に発信できるような自分でありたいなと思いますね。もし一人でも求めてくれる人がいるなら、辞めることはないかなと思います」 

現在は500時間の受講も終え、ヨガだけでなく食などさらに興味関心の方向が広がっているという内山さん。これからは食なども勉強し、教えられることを増やしたいとい彼女の「生涯勉強」の姿勢は、私たちをモチベートしてくれる。

Photo : Kento Mori Hair & Makeup : Kaori Nagai